パトラック法 B(t)=ku・∫A(x)dx+Vn・A(t) を理解しよう!

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 式
 結論から言うと、上式の意味は
「ROI(brain)で囲まれた領域の時間tにおける放射能は、
 時間tまでに神経細胞に取り込まれた放射能と、
 神経細胞以外の脳組織にある放射能の和である。」
ということである。
 神経細胞以外の脳組織とは、血管内腔や内皮細胞などのことで、
これらは可逆的、つまりトレーサーは入っても出ていく。
それが、“非特異的分布容積・Vn”である。
 式は、時間tまでに神経細胞に取り込まれた放射能である。
 式は、時間tにおける神経細胞以外の脳組織の放射能である。



 水道の蛇口からf(t)ml/sの水が出ていたとき、t秒後に浴槽にたまった水の量はf(t)の積分であるのと同じで、
aortaを通過した放射能の全てがaortaROIを通り、その全てが脳へ流れ、脳の神経細胞に蓄積されていくのなら、aortaの時間放射能曲線から得られる関数A(t)の積分になるので、
でよいことになる。

だが実際にはaortaを通過する放射能の全てを収めるROIを設定することは不可能だし、また、aortaを通過した血液の全てが脳へ流入するわけではない。aortaのROIを通過した放射能の何割かが脳へ流入し、そのまた何割かが神経細胞に蓄積していく。だから比例定数Kuが必要となる。


 一方、B(t)という関数を得るROI、つまり頭部のROIの中の放射能は、神経細胞に蓄積された放射能だけでなく、神経細胞以外の組織を流れる放射能も含まれる。これは脳に蓄積されず、通過していくもので、入力関数すなわちA(t)に比例する。比例定数をVnとすれば
で表される。

頭部のROIの中の放射能は、神経細胞に蓄積された放射能と、神経細胞以外の組織を流れる放射能の和であるから、


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