FWHMの重要性について(なぜFWHMを求めるのか)2
Microsoft Excelを用いたコンピュータ・シュミレーション


 2つの線源が近づいていくとprofile curveがどう重なり合っていくのか、Microsoft Excelを用いてシュミレーションしてみた。
 青とピンクのcurveは正規分布、黄色のcurveはその2つを加算したものである。



なかなかおもしろいでしょ?
近づくにつれて徐々にふたつの間の谷間が浅くなり、やがて無くなる様子がわかる。
部分容積効果が起こって、ピーク値が上昇していることにも注目されたい。


 
FWHMは「半値幅」である。ピークの半分の値になるときのcurveの幅である。
ふたつのcurveがFWHMの幅に近づくとき、curveの交点の値はピークの半分である。
ピークの半分の値が重なり合うわけだから、
ピークの半分の値 + ピークの半分の値 = ピーク値
したがって、このとき重なり合ったcurveはもとのcurveのピーク値になる。
ここがふたつの線源を分解する限界となる。
だから分解能の指標にFWHMを用いるのである。

注:実際には部分容積効果が起こってピーク値は上昇しているので、
  FWHMの幅近づいたときには谷間がまだあり、
  谷間がなくなるのは、もう少し近づいたときである。
  「FWHMの重要性について(なぜFWHMを求めるのか)」の実験で、
  線線源を5mmの中心間距離で並べたのにFWHMが5.66mmのときまで分解できたのも、
  同じ理由ではないかと思われる。


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