部分容積効果 Partial Volume Effect (SPECT編)

JIS SPECT ファントムと脳ファントムを用いて実験を行った。

使用ファントム : JIS SPECT PHANTOM AZ-660(安西総業)
            ECT用脳ファントム IB-10型(京都科学)

1.JIS SPECT ファントム
外容器に陽性像測定用内容器を入れ、均一濃度のTc-99m水溶液で満たし、SPECT収集した。
陽性像測定用内容器には様々な径の円柱孔があり、その中がTc-99m水溶液で満たされる。
JISファントム像 カラーバー
中心付近のcountが低いのは吸収によるためである(吸収補正は行っていない)。
円柱孔の径が大きいほどcountが大きいことがわかる。
つまり放射能濃度が同じでも、容積が大きいほどcountが大きいことがわかる。


2.脳ファントム
脳ファントム 脳ファントム像 カラーバー
写真は脳ファントムの内容器である。
灰白質部を均一濃度のTc-99m水溶液で満たし、SPECT収集した。
図の上が前頭葉だが、このファントムは左と比べ、右前頭葉の容積が大きい。
また、側頭葉と後頭葉は左の方が容積が大きい。
SPECT像では、右前頭葉・左側頭葉・左後頭葉でcountが大きい。
同じ放射能濃度でも、脳組織の容積が異なれば、countは変わるのである。


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